祖父母及び母親は、他国からの移住者。異国人ということで、幼い頃から迫害を受けていたが、さらに10歳の時に”悪魔憑き”となったことで、それはより強いものとなる。
国に収容され、教育・訓練を受ける中で戦士としての素質を目覚めさせていくが、悪魔憑きとなったことの影響か、肉体の成長が止まってしまう。その為、技量は優れているが、実働にも、訓練相手にも使えない存在となる。自分の存在理由に疑問を抱きながらも、家族に負担を掛けないために盲目的に与えられたことを行っていった。
悪魔憑きとなってから15年程が過ぎたある日、家に帰ると家族がいなくなっていた。捨てられたのだ。しばらく宛てもなく彷徨った後、「捨ててくれた」のだと認識する。家族という枷をはずしてくれた、15年前に失った自由を返してくれたのだ、と。今は、昔持っていた筈の夢……自分がやりたいことを探して旅に出ている。当面の目的地は、デモンスリンガー(悪魔憑き)を受け入れてくれる国、バレンティア。